仏ショボショボがプロデュースするジンのシリーズ
「Decapitron」の第10弾に俵谷哲典が登場

　フランスのアーティスト、ショボショボことメディ・エルクベールと俵谷哲典の交流の最初の実りと言えそうな１冊。もともと「Decapitron」シリーズとして箕浦健太郎やスミ・インク・クラブ、マンブル・ボーイなど世界中の気鋭アーティストの作品を文字通り手作業でまとめてきたショボショボ。その第10弾として我らが俵谷哲典のコミックが登場しました。

　今回はオリジナル仕様とは表紙を変更。俵谷哲典お得意の手描き段ボールでサンドイッチされています。表紙を開くとひと回り小さなレモン色の本文紙が青焼きのような方法で印刷されていますが、途中から赤いストライプのノイズも入り、それがまたシュールな幻想味を倍加。どこかの国の古い映画を見ているような不思議な質感です。

　もともと、このコミックが発表されたのは2008年初頭のこと。そして、同じ年の春に二度目の日本バス・ツアーを敢行したショボショボ。それはメディ・エルクベール、ラッキー・ドラゴンズ、そして俵谷哲典のソロ・プロジェクトであるヴァスチーユ・ラーメンの三頭ツアーだったのでした。