オレゴン州ポートランドの音楽と人とレコード
2009年に発行した小冊子を限定数再刷しました
オーガニック、DIY、サードウェイブ・コーヒー、自転車、サステナビリティ、レタープレス、地産地消、ジン、クラフトビール……。そんなキーワードと一緒に、この数年、米オレゴン州ポートランドの町は随分あちこちで取り上げられるようになりました。もちろんその浅深や功罪もいろいろあるでしょうが、スウィート・ドリームス・プレスでも実は2009年の秋にこんな小冊子をつくっていたのでした。
直接のきっかけはローラ・ギブソン&イーサン・ローズのふたりの日本ツアーをお手伝いしたことだったり、他にもタラ・ジェイン・オニールやサッド・ホースのふたりがポートランドに移り住んでいたり、東京で活動するHELLLのメンバーのうちふたりが元々彼の地でホッケンカイトとかアーヴィング・クロウ・トリオといったバンドで活動していたこと。ジャッキー・オー・マザーファッカーのトム・グリーンウッドがうちに泊まっていったことなどいろいろ重なって、でも、偶然にしてはなんでまたみんなポートランドなんて町に集まっていったんだろうという素朴な疑問がはじまりでした。
(皮肉にも)まだ存分にジェントリファイされる前の、ちょっと冴えないしみったれたポートランドへのオマージュも振りまきながら、ポートランドのウィアードネスを住人へのインタビューと地産レコードのレビューで概観していきます。そこからは冒頭に出したキーワードだけでは収まらないリアルなポートランドの現状をかいま見ることができるかもしれませんし、でも、ここでインタビューした人の中にはその後ポートランドを離れていった人もいます。
初版時から印刷代が上がってしまったため価格を500円にさせていただいたのと表紙に使った紙と一部デザインを変えて、「あとがき」の原稿を書き直した以外は初版のまま、表紙はオフセットのカラー印刷、本文はリソグラフ印刷で1冊1冊ホチキス片手に自分たちで製本しました。
今でも読みどころはいろいろあると思いますので、ぜひ手に取ってみてください。もちろん今回の再刷は部数も限られています。今後増刷する予定もありませんので悪しからず。
インタビュー/アーティクル:Portland, Oregon -Sustainable Weirdness〜幻想のポートランド史:持続可能な風変わり(セス・ハイ)、ジャネット・ワイス(クアジ、スリーター・キニー)、Reviews & Columns ポートランド産レコード特選ガイド×100!!、ロブ・エンボム(イート・スカル)、ピーター・ブロデリック、イーサン・ローズ(スモール・セイルズ)、スコット・シモンズ(エグザイルド・レコード)
寄稿者:トム・グリーンウッド(ジャッキー・オー・マザーファッカー)、アダム・フォークナー(ホワイト・レインボー):それでもポートランドが受け継ぐもの、カーティス・ナップ(マリッジ・レコード):A Week in the Life in Portland あるレーベル・オーナーのさる1週間、野村和孝(ハーフヨーグルト)他
タイトル:オレゴン州ポートランドの音楽と人とレコード
カタログ番号:SDBK-007
発売日:2014年6月10日
サイズ:A5版
ページ数:本文32ページ(リソグラフ2色×10ページ、リソグラフ1色×22ページ)