音楽、小説、コミック、映像 多才なアーティスト、イ・ラン。同時代を駆け抜けて照らす待望の新作エッセイ!
ポストイット、花束、既読のメール、未読の本、請求書、たまらない写真。デスクを痛み散らかしながら、私たちは少しだけ、昨日よりもよい風に、歌う。 折坂悠太(歌手)
働いて稼ぎ、身銭を切って約束を果たす。化粧の前に手を止め、見えない傷に触れてみる。火を熾すように日々を書き残す人がいて、その灯りに応えるように我らもページをめくる。 岡田育(文筆家)
私たちの話には意味がある。忘れないために、ゆっくり話しましょう。
シンガーソングライター、小説家、コミック作家、映像作家、そしてエッセイスト。韓日のカルチャーシーンで煌めく多才なアーティスト、イ・ラン。大好評『悲しくてかっこいい人』に次ぐ、待望の新作エッセイ集!
お金、労働、フェミニズム、コロナ禍……。韓国大衆音楽大賞授賞式でトロフィーを売った話から、創作の舞台裏、金銭事情、#MeToo運動、友との別れ、荒波の日々。「芸術製造業者」と自称し、「ほんとうにそうすべきだろうか?」と問う。あらゆる境界線を消して、ひたすら話し、ひたすら歌い、記憶していくイ・ランの物語。
社会の基準が変わっていくのを見守り、勉強して食らいつき、変わろうと努力しながら私がいちばん悩んでいることは「これから私にどんな話ができるだろうか?」だ。(本文より)
イ・ランの問いが、痛みが、心に迫る。ありのままの話が強く、悲しく、この時代を照らし出す。
目次より
第一部 芸術製造業者
第二部 自分をネタにしてストーリーを作る
第三部 ただの存在なだけです
第四部 今日も話せてよかった
第五部 私はどうして知らないの
(出版社プレスリリースより)
出版社:リトルモア
著者:イ・ラン
訳者:呉永雅(オ・ヨンア)
デザイン:名久井直子
装画:廣川毅
仕様:四六判/248ページ/並製
イ・ランのサード・アルバム『オオカミが現れた』のリリースに合わせて、イ・ランの邦訳著作の取り扱いをスウィート・ドリームス・プレス・ストアでも開始します。この『話し足りなかった日』は、2018年に発行された『悲しくてかっこいい人』に続く二冊目のエッセイ集となります。前作からさらに思索を深めていくイ・ラン。本作ではより具体的に「アーティスト」と似て非なるフリーランスの「芸術製造業者」としての日々の四苦八苦を克明に記録しています。また、女性としての怒りや疑問にまつわるエッセイもひとつの章として並べられ、このように章立てされたことで彼女の多方面にわたる視点がよりまっすぐに伝わります。49篇のエッセイの合間に自身のイラストを使ったコミックも掲載。辛いニュースに囲まれながらも、しかしそれでも受け流さずに生きていくイ・ランの格闘は、読む者の格闘と同じようにあることを知らせてくれるでしょう。
型番 |
ISBN 978-4-89815-546-2 |
定価 |
1,800円(税込1,980円) |
販売価格 |
1,800円(税込1,980円)
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