ダニエレ・ルメールの中のニック・ドレイクを音とビジュアル、テキストで表現した貴重なセット
26歳の若さで夭逝した伝説のブリティッシュ・フォーク・シンガー、ニック・ドレイクに着想を得て制作された冊子とアナログ・レコードのセット。
今までになく情感豊かにピアノを弾きながら歌われる「Rain, the Morning, the Blackened Knowledge, the Lights Creep in at Seven」は3部構成となっていて、途中で挿入されたフィールドレコーディングで田園の中を歩きながら、その後、素朴な笛に導かれてふたたびダニエレ・ルメールが登場。今度はより多層的なトラックメイクで彼女のオーロラ状のサウンドづくりが堪能できる仕立てとなっている。
一方のB面はニック・ドレイクが育った英ウォリックシャー州タンワースインアーデンの町でのフィールド録音から彼の足跡をたどっていくダニエレ・ルメール。その後メディテーショナルなキーボード(カシオトーンだろうか)と鈴の演奏が続き、訥々とした心情がこぼれ落ちるピアノの弾き語り、そして最後に…。数あるダニエレ・ルメール作品の中でも音楽的な充実度は随一と言えそうな一作。
また、蘭ナイメーヘンのクナスト・プレスのリソグラフで多色印刷された本文40ページのブックレットも美麗。ニック・ドレイクを描いたダニエレ・ルメールのミステリアスなアートワークはもちろん、自身と生前のニック・ドレイクと親交のあった作家コリン・ベッツによるテキストも読み応えたっぷりです。
アーティスト:Danielle Lemaire(ダニエレ・ルメール)
タイトル:Now We Rise and We Are Everywhere -Sharing Space with Nick Drake-(Book)+A Black Bird Flew Up(10")
カタログ番号:Inner Landscapes
発売年:2019年
収録曲数:4曲
パッケージ:40pブック(リソグラフ印刷|於:蘭クナスト・プレス)+10”アナログ・レコード
限定部数:200セット
ダニエレ・ルメール(Danielle Lemaire):オランダ在住のマルチ・アーティスト。その活動領域は多岐に渡り、その多くを自身のレーベル、インナー・ランドスケープスより発表してきた。1997年以来、ソロ・アーティストとして音楽制作を開始、その音楽には妖精譚のようなチャームがあり、遠い異国の物語を歌いながら、不思議な親近感を呼び寄せる。また、彼女のあやつる愛らしく優しいサウンドは、同時に騒がしくラジカルにも。パフォーマンスの際にはカシオトーンや、鐘やガムランなどの小さな民俗楽器、玩具、エレクトロニクスを使って歌うが、彼女が二度と同じ演奏をすることはない。
Side A
1. Rain, the Morning, the Blackened Knowledge, the Lights Creep in at Seven
Side B
1. School, Saint Mary Magdalene Churchyard, the Church Organ in Tanworth-in-Arden, UK
2. My Narrow Safe Heaven Is Taken by Others
3. I Am Not Far from You
Extended Link: http://home.vianetworks.nl/users/jada/innerlandscapes/home.html