京都の奔放な5つの魂から待望のセカンド・アルバムが到着
録音に稲田誠(Gofishトリオ他)を迎えた、あなたの暮らしのいちばん身近な遠国のうた
古い喫茶店やバーの壁、琥珀色したタバコの染みから透けて見える古今東西の大衆音楽/ルーツ音楽の記憶をバネに、フーッと吸い込んでそーれっと吐き出す風の歌。チューバやバイオリン、ピアニカから放たれる息遣いと、往来を自由に行き来する打楽器の生々しくも絶妙なアクセント。背後に陣取るメンバー4人から今成哲夫の無敵の歌声に紙テープが渡されると、そろそろ出航の時間というわけです。オーラボード、オーラボード! さあ、皆さまご乗船ください。
風の又サニーの音楽から回想される風景は人それぞれでしょうが、そこに移動の景色を重ねる人は多いでしょう。どこか遠くからやってきて、いつの間にやら去っていく。かすかに残るのは、いつも前夜の匂いと温度、限りない言葉の応酬や嬌声のやり取りです。朦朧としながら目を覚まし、見知らぬ町のうらぶれた酒場に舞い落ちた歌のスカーフは、しかし、こうして目と鼻の先、岬に花を咲かせていたのでありました。
そこはある日道に迷った京都のどこかだったかもしれません。歌があり、合奏があり、そして5人の深呼吸がある。セカンドライン。賑やかに鳴らされる葬送の帰路のパレード。街ゆく人たちがどんどん加わっていくような、そんな得も言われぬ引力や人懐こさもまた、彼らの音楽に自然と備わっていたもののひとつでした。あなたの暮らしのいちばん身近な遠国のうた、風の又サニー2枚目のロマンスと放蕩をどうぞお楽しみください。
アーティスト:風の又サニー
タイトル:セカンドライン
発売日:2016年4月15日
フォーマット:CD
パッケージ:ジュエル・ケース+16Pフルカラー・ブックレット(歌詞掲載)
風の又サニー(かぜのまたさにー):ブリジット・セント・ジョンやデヴェンドラ・バンハートとの共演でも注目された京都のシンガー、
林拓を中心とするグループ、アナップルのメンバーだった今成哲夫(ボーカル、ギター)を中心に2009年に活動をスタート(なお、現在「シャラポア野口とジョギング振興委員会」で話題沸騰中の
シャラポア野口も同バンドの一員だった)。メンバーは他に武田菜月(ピアニカ)、柴田ヒロユキ(チューバ、トランペット)、ショーキー(バイオリン)、そしてシャラポア野口(ドラムス)の5人組。古今東西の大衆音楽をアンサンブルの揚力としながら、5人が暮らす京都のローカリティーにもどっしり根を下ろす大きな架け橋。過去に自主制作でリリースしたファースト・アルバム『manaco manaco』(2013年)がある。
Tracks:
1. 空に
2. エマニュエルの喉
3. フランス行き
4. ありどん
5. 割れ
6. 海沿い(seaside)
7. フランス行き(その二)
8. エマニュエルの喉(その二)
9. so nice
10. カモメ
11. ブラジル
Extended Links:
風の又サニー official website